デュタボルブ

デュタボルブとは

デュタボルブ(DUTAVOLVE)とはフィリピンに本社を置くロイドラボラトリーズ社(Lloyd Laboratories Inc.)が販売している製品です。このロイドラボラトリーズ社は創業が1989年でアメリカをはじめインド、シンガポール、タイなどに拠点があり、年間売上高は1億ドル以上の大手製薬メーカーです。ロイドラボラトリーズ社はデュタボルブをはじめ、AGA治療薬であるミノキシジルタブレットやフィナロイド(フィナステリド製剤)やダイエット薬であるゼニカルのジェネリックで人気のあるオルリファストなどを発売しています。日本ではあまり知名度はありませんが歴史と実績があり世界各国に拠点を持つグローバル企業であり信頼の高い製薬メーカーです。
 

デュタボルブって何?

AGA治療薬で「ザガーロ」という製品は知っていますか?日本のグラクソ・スミスクライン株式会社が製造・販売するAGA治療薬剤です。この「ザガーロ」の主成分は「デュタステリド」で、今回ご紹介するデュタボルブも主成分は「デュタステリド」です。デュタボルブはザガーロのジェネリック医薬品という位置づけです。
 

デュタステリドの開発

デュタステリドはAGA治療薬の主成分として有名ですが、実はデュタステリドは前立腺肥大症の治療薬として開発された成分です。前立腺肥大症とは男性特有の症状であり年齢や男性ホルモンなどのホルモン環境の変化が関与するともいわれていますが、詳しい原因は解明されていないようです。前立腺肥大症は男性の前立腺が肥大することで排尿が困難になる排尿症状や残尿感、畜尿症状などの症状がでます。日本では前立腺肥大症の治療薬として「アボルブ」、AGA治療薬として「ザガーロ」は主成分が「デュタステリド」であり安定剤などが違うだけの同じ製品です。
 

AGAの原因 ジヒドロテストステロン

「ジヒドロテストステロン(DHT」という名前を聞いたことがありますか。AGAの最大の原因とされているのがこの「ジヒドロテストステロン(DHT)」といわれています。男性ホルモンである「テストステロン」と「5αリダクターゼ」という酵素が結びつき「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変換されます。このDHTは悪玉男性ホルモンと言われており、DHTが増加することで正常なヘアサイクルが乱れ、抜け毛や薄毛などのAGAの症状がでます。薄毛やハゲは遺伝すると聞いたことがあるかと思います。それは、「5αリダクターゼ」が優性遺伝するからです。
 

デュタステリドの効果

デュタボルブの主成分であるデュタステリドには「5αリダクターゼ」を抑制する働きがあります。「5αリダクターゼ」を抑制することでジヒドロテストステロンの生成を阻害し、乱れたヘアサイクルを正常なヘアサイクルへと整え脱毛や薄毛を防ぐことができます。「5αリダクターゼ」にはⅠ型とⅡ型が存在しデュタステリドはその両方に効果があります。「フィナステリド」を主成分としているプロペシアなどはⅡ型にしか効果がありません。デュタステリドはⅠ型Ⅱ型にも効果があるため、フィナステリドよりも強力です。また、フィナステリド・デュタステリドは脱毛、薄毛には効果がありますが、発毛効果にはあまりに期待ができないので発毛効果のあるミノキシジルを併用すると効果的です。日本皮膚科学会のガイドラインではデュタステリド、フィナステリド、ミノキシジルは「行うよう強く勧められる」のAランクに指定されています。
 

デュタボルブの副作用

デュタボルブの主成分であるデュタステリドの副作用はフィナステリドと同じような副作用があります。主な副作用では勃起不全や性欲減退、初期脱毛があります。勃起不全や性欲減退については臨床試験において偽薬を用いた群でも同じ副作用が確認されているためEDとの関係は不明です。
 
初期脱毛
 
副作用で見られる初期脱毛を心配される方は多いですが初期脱毛が発現した方はデュタステリドの効果がよくでている証拠でもあるので過度な心配はございません。臨床試験において初期脱毛が発現した方が効果が高いというデータもあります。初期脱毛のメカニズムですが、デュタステリドを服用することで乱れたヘアサイクルが正常なヘアサイクルに改善されることで新しく生えてきた強い毛髪に押し出される形で古い弱い毛髪が抜けてしまうことを初期脱毛といいます。また、全ての方に初期脱毛が起こるわけではありません。
 

デュタボルブの入手方法

ザガーロのジェネリック医薬品のデュタボルブの最大の魅力は価格にあります。ザガーロと同じ効果でザガーロよりかなりお求めやすい価格となっていることから、人気のある製品です。しかし、日本ではデュタボルブは認可されていないため個人輸入や輸入代行サービスなどからしか入手ができません。インターネットで検索をすると「デュタボルブ 偽物」などが出てくるのは偽物を服用している可能性があるからです。日本の厚生労働省では個人輸入はしないようにとの注意喚起がされています。必ず信頼のできる病院やクリニックなどで安全な薬剤をご使用してください。      

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