ストレスでハゲるって嘘?ホント!?

精神的なストレスにより「薄毛」が進行するという話は、薄毛や抜け毛を意識してなくても聞いたことがあるのではないでしょうか?例えば、胃痛を伴うような精神的な苦痛やプレッシャーで冷や汗をかいてしまったり、夜寝つきが悪くて何かしらの不安でたびたび目が覚めてしまう等が挙げられます。 こういったストレスが当てはまる人は、そのまま放っておくと髪の毛は細くなり、ハリやコシもなくなっていきます。何とかしようと市販の育毛剤などで発毛や維持をしていても、脱毛に歯止めがかからず悩む方も多いでしょう。人によっては鼻毛が大量に白髪になったりするのは、精神的なストレスが体中の「毛」が反応したことによるものです。 ストレスと一言でいっても様々で程度も人によって異なります。ストレスによってもたらされる体内機能の変化は最終的に「薄毛」だけでは済まなくなる可能性があるということも理解しておきましょう。

メカニズム

・抜け毛とストレスの関係性

ストレスを溜めるとなぜ髪の毛に影響するのでしょうか?ストレスで身体の機能にどんな変化が起きているのか気になる人もいると思います。割と日本人はストレスに対して免疫力がなく、特にストレスを感じたとき表に出すことが苦手な人種です。日本の教育や島国であることなど地理的な環境も影響していると思います。対処法は個人差によりますが、自分に合った方法を知ることが大事です。  

・精神的ストレスは身体の機能をつかさどる自律神経を低下させる。

ストレスを感じると体内では交感神経が活発に働きます。交感神経は自律神経と呼ばれており、自分の意志で制御できるものではありません。交感神経が活発になるということは筋肉の緊張や脳の覚醒、発汗、心拍の上昇や血圧の上昇で血管収縮などの状態になります。「ドキドキと動悸がする」「冷や汗が出る、手汗が出る」などはストレスを身体が感じ、表面に現れている証拠です。しかし、これが一時的なものや一過性のものだったらよいのですが、慢性的・継続的にストレスを感じている状態になると常に交感神経が緊張している状態となります。 夜眠れない、寝つきがわるい、運動や常夏にいるわけではないのに異常なほどの汗が出るといった症状は、自律神経のバランスが崩れている状態で、交感神経が常に興奮状態となり自分の身体がいうことを聞かない状態です。

・ストレスによって起こる緊張が頭皮環境悪化を招く

上記のように異常な発汗は頭皮の環境を悪化させます。発汗が多いことで皮脂が増加し抜け毛が進行するとともに、血行不良も同時におこることで新たに髪の毛が育ちずらくなります。これがストレスで薄毛になる原因の一つです。ストレスは自律神経のバランスを崩すだけにとどまらず、その症状も異常な発汗だけではありません。自律神経は血液の流れもつかさどり、自分の意識とは関係なく血液が全身をめぐっているのは、血液の流れを自律神経が制御しているからです。 ストレスがあると交感神経が反応し、毛細血管が萎縮することで動脈側の血流が増加します。逆にリラックス状態にあると副交感神経が反応し、毛細血管が拡張して身体の末端まで血がめぐります。本来だと、興奮していると血流が速くなり身体の機能が向上します。一方でリラックスしているような安静時には毛細血管を開き全身にゆっくりと血液を送るようになります。これが髪にとっては良くないことだったのです。興奮状態では頭皮にも存在する毛細血管が収縮することで血液が行き届かなくなります。これは血液が髪に必要な栄養素を送り込めない状態を表し、最終的に髪の毛が細く弱ってしまうのでストレスによってハゲる、髪が抜けるという通説は正しいと言えます。

※緊張状態と安静状態のどちらの状態がいいかという話ではなく、バランスが取れて必要時に適切に切り替われるのが理想ということです。これも上記の通り、継続的・慢性的にストレスにさらされていると交感神経が優位(交感神経が興奮状態が続く)になり、頭皮に血液がいきわたらない状況が続きます。これは、頭皮に流れている血液から得られる髪の毛の成長に必要な栄養素が髪に行かないことで、やせ細った髪の毛になるということです。また、慢性的なストレスは髪の毛の成長不足にとどまらず、皮膚のトラブルや末端の冷え性などの症状にも現れます。ストレスがすべて薄毛の原因になっているわけではありませんが、薄毛につながる要素があるということです。

 

自律神経の制御はストレスハゲ・薄毛の制御

ストレスによる自律神経の異常は、進行するほどに身体全体に現れ自律神経失調症を招く恐れもあります。ストレスをため込まず、随時発散してく方法を持っておくことは大変重要です。 ストレスの軽減はすぐにできるというわけではなく、仕事や普段の生活から感じるストレスは環境を大きく変えていかないと逃れることはできません。ですが、このままだと髪の毛がうまく育たず、手軽にできる市販の育毛剤なんかでギリギリ保っていても効果が低減していく一方になるので、少しでも影響を少なくする方法をみつけることをお勧めします。ストレス軽減は体を動かす、自然を散歩する、図書館で読書するなど方法は様々です。好きな店をみつける、おいしいものを食べるといった身近な喜びを発見して自律神経を調節できる環境を整えることも大事です。ここからは効果的にストレスを軽減できる方法を説明していきましょう。

・自律神経の働きを知る

上記にも少し触れましたが、交感神経と対になるのが副交感神経です。この副交感神経が活発になることでリラックス状態、イライラが落ち着いている状態で活性化する神経です。副交感神経の活性化により毛細血管が拡張し、手や足の末端まで温まることは誰でも実感できると思います。これにより代謝も正常化し、興奮を鎮静化してくれます。  

・自律神経を整える

副交感神経の働きを活発化するのに効果的なのはテレビなどでもよくやっているリラックス法の「お風呂の入浴」があります。特に「半身浴」がお勧めで、少しぬるめの「夏は38度くらい、冬は40度くらい」のお湯を胸あたりまで30分ほど時間をかけて浴槽につかることです。これにより身体が温まり、副交感神経が活発化しますので、夏場にシャワーのみではなく湯船につかることもポイントとなります。一人暮らしで水道代がもったいないとか、カラスの行水のような入浴が短時間な人は銭湯や温泉に行くのもいいかもしれません。  

・就寝時のリラックス

  寝る前に限らず、静かに目を閉じてリラックスできる環境を整えて少しずつ手足の末端に温かさを感じ、無心になる自己催眠や瞑想などもあります。個人差はありますが、寝る前においても手足に熱を感じるイメージを10分ほどするだけでも効果があると言われています。毎日少しずつ行うことで、結果的に頭皮環境にはいい状態になるのでストレスで疲れを感じているときは実践してみることをお勧めします。 特に季節の変わり目はストレスと無関係に自律神経のバランスが崩れやすくなっています。季節や気温の変化に合わせて体調を整えようと自律神経自体が様々な働きを行うためです。寒暖差が如実に表れる春や秋は薄毛や抜け毛が増えやすい時期ですので対策しましょう。

・自律神経も大事、食事も大事

ストレスで倒れ、食欲がなくなってしまう場合もありますが、食事をきちんととらないと髪の毛にいきわたらせるべき栄養素が血流を改善しても足りません。ストレスによって食事ものどを通らなければ、医療機関やクリニックなどでも補助剤がありますのである程度のカバーできますが、基本的な栄養は食事から摂取することが一番簡易な方法でしょう。

まとめ

上記の通り、ストレスによっても薄毛やハゲの症状になることがわかります。これらもAGA(男性型脱毛症)の症状のひとつです。今回、自分でできるストレスによる薄毛の対処法を案内しましたが、実際のところ効果のほどは年齢差や個人差があります。こちらのサイトでは、少しでも「最近薄くなったな」「抜け毛が多くなった」など気になったらAGA専門のクリニックや医療機関に相談することをお勧めします。特に薄毛に効果があるのがミノキシジルといわれています。日本ではリアップが有名なミノキシジルの外用薬ですが、海外では内服薬であるミノキシジルタブレットのほうがAGA治療効果が高くお勧めです。外用薬は部分的な治療、例えば生え際などに関しては効果があるのですが皮膚吸収のため効果としては限定的です。一方ミノキシジルタブレットは内服薬で体全体に作用するため発毛効果が高いことで知られています。実際にミノキシジルは日本皮膚科学会における男性型脱毛症診療ガイドラインで強く勧められるのAランクに指定されています。ミノキシジルタブレットの処方を受ける場合は必ず医療機関を受診してください。

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